海釣り施設の釣果(2023年)


小宮山功一朗

背景

本牧大黒磯子にある各海釣り施設はその日の釣果をWebサイトで公開している。スタッフの方が帰り際の釣り人に一人ひとり声がけして、聞き取った結果をまとめた貴重なデータである。これを見ることで直近の釣果を確認し、釣れ具合や混雑具合を把握できる。また水温や気温、天気、風向、訪問者数などのデータもあわせて提供されている。

image
ある日の釣果情報

ただこの釣果データは、その日毎の統計である故に、釣人の以下のような疑問に答えることができない。

そこでここでは2023年1月から同12月までの、海釣り施設の釣果データを取得し、上に示した問いの答えを探した。

調査結果

来場者数

本牧、大黒、磯子の海釣り施設の来場者数は次の通りである。

本牧来場者数 大黒来場者数 磯子来場者数
週末に混雑し、平日は空くというパターンのためグラフが凸凹している。通年でみると2月は来場者が少ない。混雑が予想された5月のGWあたりに来場者が減っているが、これは2023年のGWが天候荒れたからと考えられる。

釣れた魚の総数

釣れた魚の総数、3施設合計

3つの海釣り施設の日毎の釣果の総数を魚種を問わず合計したのが以下のグラフである。
意外にも、数が釣れたのは12月中旬である。なおこれはイワシの群れが12月に連続して入ったことが要因である。

釣れた魚の総数、各施設毎

各施設毎には以下の通りになる。
施設毎に縦軸が異なる点に注意いただきたい。一番数が釣れているのは本牧である。大黒は本牧の釣果を凌ぐ日が数日あった。磯子は数の点では他の2つの施設とくらべて寂しい。

釣れた魚の数と来場者数の比率

海釣り施設に行けばわかることだが、釣れる釣れないは運や技量に大きく左右される。隣の人が次々釣れているのに、自分はさっぱりということは珍しくない。しかしそれでも、平均的に釣れている、釣りやすい、ボウズになりにくい日が存在するのではないか? という仮説をたて、各日における釣れた魚の総数を来場者数で割った数字を出した。
釣れた魚の数と来場者数の比率が0に近い日が存在する。これはその日の来場者の多くが何も釣れなかった日を意味する。改めて釣れないことはそれほど珍しくないということを突きつけられる。単純に釣れた数だと磯子の釣果は寂しいと上で述べたが、来場者一人当たりの釣れた数ではそこまでの差がないことがわかった。磯子でも釣る人は釣るということか。

〇〇(魚種)はいつ最も釣れているのか?

アジを釣りたい、カレイを釣ってみたい、そういう目当ての魚がいる場合に、いつ海釣り施設にいったら釣れる可能性が高いのか、魚種ごとに釣れた数を集計したのが以下である。あいうえお順に並べた。1年で全132魚種が釣れている。海釣り施設はすべての魚種をカタカナで表記している。ブラウザでCTRL+Fキーを押して、目当ての魚種のグラフを確認いただきたい。 アイゴ アイナメ アオタナゴ アオリイカ アジ アナゴ アナハゼ アミモンガラ イイダコ イカ イサキ イシガキダイ イシダイ イシモチ イトヒキアジ イナダ イネゴチ イワシ ウツボ ウナギ ウマズラハギ ウミタナゴ ウルメイワシ エソ エゾイソアイナメ オコゼ オニオコゼ オニカサゴ カゴカキダイ カサゴ カタクチイワシ カタボシイワシ カマス カレイ カワハギ キジハタ キス キヌバリ キビレ ギマ ギンポ クジメ クロアナゴ クロソイ クロダイ クロムツ ケンサキイカ コウイカ コショウダイ コノシロ コブダイ ササノハベラ サッパ サバフグ サバ サヨリ サワラ シイラ シマアジ シマイサキ シマダイ シャコ シリヤケイカ シロギス スズキ スズメダイ スミイカ セイゴ ソイ ソウダカツオ ソウダガツオ ソーダガツオ タカノハダイ タコ タチウオ ダツ トウゴロウイワシ トラギス ドンコ ニセタカサゴ ニベ ネンブツダイ ハオコゼ ハゼ ハタ ヒイカ ヒイラギ ヒラスズキ ヒラメ フグ フッコ ブリ ヘダイ ベラ ホウボウ ボラ マイワシ マコガレイ マゴチ マダイ マハタ マルイカ ムツ ムラソイ メゴチ メジナ メバル ワカシ ワニゴチ ワラサ
こんなにいろいろ釣れているのは意外である。カサゴが1日1800匹ってどういう状況なんだろうか。

考察

考え中。

image

以上